翻訳屋の本棚から
フリーランス翻訳者の読書日記その他
まずは背景知識から
2010.04.11 (Sun) | Category : 読んだもの
ベーシック・インカム入門 (光文社新書)


ある意味、「入門」とされているタイトルにきわめてふさわしい一冊。
この本を読むと、「ベーシック・インカム」という「思想」が、労働や賃金、その支払い手段として使われる貨幣、ひいては人の「生き方」そのものに対する考え方について、根本的な見直しを迫るものであることがよくわかる。
左からだけでなく右からもその導入が主張されているベーシック・インカム(BI)についての議論をさまざまな視点から取り上げてまとめてあり、その歴史的・理論的背景が把握できる。
おそらく、BIについて多少なりともきちんとした議論をしようとするのなら、読んでおいて損はない1冊。
小飼 弾氏が指摘するように、この本ではBIを「どのようにして」実現していくのか(つまりはその財源)、については基本的に触れていない。
その点、確かに画竜点睛を欠いている感じは否めないが、これまでの「働かざる者食うべからず」な考え方を根本からひっくり返せないまま「こうすればできるよ」っていうのを示してもうまくいかないだろう、とも思う。
「どうやって実現するか」は、この本を読んだ読者がそれぞれにさらに考えていけばいいんじゃなかろうか。

ある意味、「入門」とされているタイトルにきわめてふさわしい一冊。
この本を読むと、「ベーシック・インカム」という「思想」が、労働や賃金、その支払い手段として使われる貨幣、ひいては人の「生き方」そのものに対する考え方について、根本的な見直しを迫るものであることがよくわかる。
左からだけでなく右からもその導入が主張されているベーシック・インカム(BI)についての議論をさまざまな視点から取り上げてまとめてあり、その歴史的・理論的背景が把握できる。
おそらく、BIについて多少なりともきちんとした議論をしようとするのなら、読んでおいて損はない1冊。
小飼 弾氏が指摘するように、この本ではBIを「どのようにして」実現していくのか(つまりはその財源)、については基本的に触れていない。
その点、確かに画竜点睛を欠いている感じは否めないが、これまでの「働かざる者食うべからず」な考え方を根本からひっくり返せないまま「こうすればできるよ」っていうのを示してもうまくいかないだろう、とも思う。
「どうやって実現するか」は、この本を読んだ読者がそれぞれにさらに考えていけばいいんじゃなかろうか。
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